マレーシアで飼えない・制限される犬種は?|禁止7種・制限6種リストと注意点

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マレーシアで飼えない・制限される犬種は?|禁止7種・制限6種リストと注意点【2026年版】

最終更新日:2026年6月30日

マレーシアで飼えない・制限される犬種は?|禁止7種・制限6種リストと注意点

マレーシアでは獣医局(DVS)が7犬種を全面禁止、6犬種を制限。ピットブルや秋田犬・土佐犬は飼育・繁殖・輸入が違法です。見た目や血統が似たミックスも対象に。犬を迎える・輸入する前に、必ずリストを確認しましょう。
屋外で3種類の犬が横並びに表示されている画像。
飼育や入国を検討する前に、対象犬種や必要な許可、管理条件を確認しておくことが大切です。

マレーシアで犬を迎えようと思ったとき、見落としがちなのが「その犬種、そもそも飼っていいの?」という問題です。日本では当たり前に飼える犬種でも、マレーシアでは法律で飼育そのものが禁止されていることがあります。知らずに迎えてしまうと、最悪の場合その子が没収されてしまう――そんな事態を避けるために、まず正しいリストを知っておきましょう。

マレーシアの犬種規制は、大きく「禁止犬種(Banned)」と「制限犬種(Restricted)」の2段階に分かれています。禁止犬種は飼育も繁殖も輸入も一切できません。制限犬種は、事前の許可を得れば飼える可能性があります。このガイドでは、獣医局(DVS)が定める正式なリストをもとに、それぞれの犬種、見た目が似た犬の扱い、地方議会の上乗せ規制、罰則、輸入や里親・保険の注意点まで、在住の飼い主さん目線で整理しました。

まずは、犬を迎える前の心構えと犬種選びについて、獣医師が解説する動画をどうぞ。

動画:初めて犬を迎えるときの心構えと犬種選びを獣医師が解説(出典:YouTube)。「飼いたい犬」と「飼える犬」を見極める参考に。

1. マレーシアには「禁止犬種」と「制限犬種」がある

要約マレーシアの獣医局(DVS)は、攻撃性が高いとされる犬種を「禁止」と「制限」の2つに分類しています。禁止犬種は飼育・繁殖・輸入が全面的に不可。制限犬種は、DVSへの事前申請と承認があれば飼える可能性があります。

マレーシアの犬種規制は、公共の安全を守る目的で、獣医局(Department of Veterinary Services=DVS)が定めています。攻撃性や危険性が高いとされる犬種を、次の2段階で管理しているのが特徴です。

ひとつめが禁止犬種。これらは飼育・繁殖・輸入のいずれも法律で禁じられており、例外はありません。ふたつめが制限犬種で、こちらは「自分のペットや番犬として飼う」場合に限り、DVSへの事前の書面申請と承認、血統証明などの条件を満たせば飼える可能性があります。つまり「絶対ダメ」なのが禁止犬種、「条件つきで可」なのが制限犬種、というわけです。次の章から、それぞれの具体的なリストを見ていきましょう。


2. 禁止犬種7種(飼育・繁殖・輸入が違法)

要約禁止犬種は7種。ピットブル・テリア、アメリカン・ブルドッグ、ドゴ・アルヘンティーノ、フィラ・ブラジレイロ、ナポリタン・マスティフ、そして日本原産の秋田犬と土佐犬です。これらは飼育・繁殖・輸入のすべてが違法になります。

DVSが全面禁止としている犬種は、次の7種です。日本では人気の秋田犬や土佐犬も、マレーシアでは禁止に含まれている点に、とくに注意してください。「日本では飼えるから」という感覚は通用しません。

表1:マレーシアの禁止犬種(Banned Breeds)7種
マレーシアで飼育・繁殖・輸入が禁止されている犬種一覧
犬種別名・通称
ピットブル・テリア/ピットブルアメリカン・ピットブル、同テリア、アメリカン・スタッフォードシャー・テリア、スタッフォードシャー・ブル・テリアを含む
アメリカン・ブルドッグAmerican Bulldog
ドゴ・アルヘンティーノDogo Argentino(アルゼンチン・マスティフ)
フィラ・ブラジレイロFila Brasileiro(ブラジリアン・マスティフ)
ナポリタン・マスティフNeapolitan Mastiff
秋田犬Akita(日本原産)
土佐犬Japanese Tosa(土佐闘犬・日本原産)

出典:マレーシア獣医局(DVS)犬猫輸入規則。最新の指定は変わることがあるため公式情報をご確認ください。


3. 制限犬種6種(事前許可が必要)

要約制限犬種は6種。ロットワイラー、ドーベルマン、ジャーマン・シェパード、ブルマスティフ、ブルテリア、ペロ・デ・プレサ・カナリオです。輸入や飼育には、DVSへの事前の書面申請と承認、血統証明が必要で、転売・商用目的は認められません。

制限犬種は、条件つきで飼育・輸入が認められる6種です。番犬としても人気のある大型犬が並びます。輸入する場合は、DVS長官または州DVSへ事前に書面で申請し、承認を得る必要があり、血統証明書の提示や、転売・商業目的でないことなどが条件になります。

表2:マレーシアの制限犬種(Restricted Breeds)6種
マレーシアで事前許可があれば飼育・輸入できる制限犬種一覧
犬種別名・備考
ロットワイラーRottweiler
ドーベルマンDoberman
ジャーマン・シェパード/アルザシアンベルジアン・シェパード、イースト・ヨーロピアン・シェパードを含む
ブルマスティフBull Mastiff
ブルテリアBull Terrier
ペロ・デ・プレサ・カナリオPerro de Presa Canario(カナリア・ドッグ)

出典:マレーシア獣医局(DVS)犬猫輸入規則。輸入はMAQISの許可も必要です。

制限犬種を日本などから連れてくる場合は、輸入許可(MAQIS)の取得に加えて、この事前承認の手続きが前提になります。手続きは複雑で時間もかかるため、計画は早めに始めるのが安心です。


4. 「見た目・血統が似ている犬」も対象になる

要約禁止の対象は純血種だけではありません。「見た目や血統が似ている犬」も含まれるため、ピットブルの血が一部入ったミックス犬も没収の対象になり得ます。「うちの子は雑種だから大丈夫」とは言い切れない点に注意が必要です。

ここがいちばん見落とされやすいポイントです。禁止犬種の規定には、純血種だけでなく「見た目や血統が似ている犬」も含まれます。つまり、ピットブルの血が一部しか入っていないミックス犬でも、外見が該当すれば取り締まりの対象になり得るのです。実際に、「ピットブルが25%だけ」のミックスでも没収された例があると報じられています。

ここがポイントシェルターや個人から犬を迎えるときは、「この子は禁止犬種に該当しませんか?」と必ず確認してください。一部の保護団体が、禁止犬種をそっと譲渡しているケースもありますが、これは違法で、その犬はいつ没収されてもおかしくありません。見た目に不安があるなら、迎える前に獣医師や団体にしっかり相談を。里親や保護犬については野良犬・地域犬と関わるガイドもご覧ください。

5. 地方議会(DBKL・各市議会)の上乗せ規制

要約禁止・制限リストはあくまで全国レベル。各地方議会(DBKLや市議会)は、これより厳しいルールを設けることができます。住宅地での飼育を制限したり、独自に犬種を追加したりする動きもあるので、住んでいる地域の条例も必ず確認しましょう。

もうひとつ大切なのが、規制は全国(連邦)レベルだけではないということ。各地方議会(クアラルンプール市庁=DBKLや、各市・町議会)は、DVSのリストより厳しいルールを独自に設けることができます。同じ犬種でも、住む地域によって扱いが変わることがあるのです。

たとえば2025年には、ケダ州のある地域でロットワイラーによる事故が起きたことを受け、ジャーマン・シェパードやドーベルマン、ロットワイラーを住宅地での飼育禁止リストに加える案が出ました。ペナン(MBPP)やプタリンジャヤ(MBPJ)の議会は、禁止犬種に対してRM200の罰金と没収という形で取り締まりを行っています。犬を迎える前に、住んでいる地域の議会の最新ルールも必ず確認してください。ライセンス登録の手順はペットライセンス登録ガイドにまとめています。


6. 罰則と取り締まり(没収・保険の落とし穴)

要約無登録の禁止犬種が見つかると、罰金や没収の対象になります。さらに、禁止・制限犬種はペット保険にも加入できません。保険の加入条件に「禁止・制限犬種でないこと」が含まれているためで、万一のときの備えも難しくなります。

禁止犬種を飼っていることが発覚した場合、罰金や没収の対象になります。地方議会と獣医局は定期的に取り締まりを行っており、無登録の禁止犬種は厳しく扱われます。家族同然に暮らしてきた子が連れて行かれてしまう――そんなつらい結末を避けるためにも、リストの確認は欠かせません。

意外と知られていないのが、保険の落とし穴です。マレーシアのペット保険(Oyenなど)は、加入条件に「適切にライセンス登録されており、政府や自治体の禁止・制限犬種に該当しないこと」を挙げています。つまり、制限犬種は許可を得て飼えたとしても、ペット保険には加入できないのです。高額になりがちな医療費への備えが難しくなる点も、頭に入れておきましょう。保険のしくみはペット保険の選び方ガイドで解説しています。

ここがポイント規制リストは、犬を「危険」と決めつけるためのものではありません。けれども現実のルールである以上、知らずに迎えてしまうといちばん困るのは、その子自身です。迎える前にリストを確認し、必要な手続きを踏むことが、結果としてその子を守ることにつながります。

7. 日本から連れてくる・輸入するときの注意

要約禁止犬種は、そもそもマレーシアに輸入できません。制限犬種は、DVSの事前承認とMAQISの輸入許可、マイクロチップ、狂犬病ワクチンなどの条件を満たす必要があります。日本の愛犬を連れてくる前に、まず犬種を確認しましょう。

日本からマレーシアへ愛犬を連れてくる予定がある方は、いちばん最初に犬種が禁止・制限に当たらないかを確認してください。禁止犬種は、書類をどれだけ揃えても輸入そのものができません。秋田犬や土佐犬を飼っているご家庭は、とくに注意が必要です。

制限犬種の場合は、DVSへの事前申請と承認に加え、マレーシア検疫検査局(MAQIS)の輸入許可、ISO規格のマイクロチップ、狂犬病ワクチンなど、通常の輸入条件をすべて満たす必要があります。書類の不備や順番の間違いで入国を拒否されることもあるため、手続きは慎重に進めましょう。マイクロチップの規格についてはマイクロチップ・GPSガイドもあわせてご覧ください。下の表に、場面ごとの確認ポイントをまとめました。

表3:禁止・制限犬種に関する場面別チェック
犬を迎える・輸入する・里親になる場面ごとの確認ポイント
場面確認すること
迎える前禁止・制限リストと、住む地域の議会の条例を確認
日本から輸入禁止犬種は不可。制限犬種はDVS承認+MAQIS許可が必要
里親・保護犬禁止犬種・似た外見でないか団体に明確に確認
ライセンス登録承認された犬種のみ登録可。首輪にタグ装着
保険加入禁止・制限犬種は加入不可。事前に条件を確認

出典:DVS・各地方議会・国内保険会社の規定をもとに編集。手続きは変わることがあります。


8. 在住日本人が犬を迎える前に確認すること

要約「日本で飼える=マレーシアでも飼える」ではありません。迎える前に、犬種・地域の条例・住まいの規約(コンドのペット可否)の3つを確認。気になる犬がリストに近いときは、迷わず専門家に相談を。

日本では何の問題もない犬種が、マレーシアでは禁止・制限に入っている――この感覚の違いが、いちばんのつまずきポイントです。日本原産の秋田犬や土佐犬が禁止に含まれていることに、驚いた方も多いのではないでしょうか。「飼いたい犬」と「マレーシアで飼える犬」は、必ずしも一致しないのです。

犬を迎える前に確認したいのは、次の3つです。ひとつめは犬種が禁止・制限に当たらないか。ふたつめは住む地域の議会の条例。そして3つめが、住まい(とくにコンドミニアム)の管理規約でペットが認められているか、です。少しでも不安があれば、迎える前に獣医師や手続きの専門家に相談しておくと安心です。マレーシアで犬と暮らす全体像はマレーシアで犬を飼う完全ガイドに、病院の探し方はマレーシアの動物病院ガイドにまとめています。正しく備えれば、その子との暮らしはずっと安心なものになります。


よくある質問(FAQ)

Q1. 秋田犬や柴犬はマレーシアで飼えますか?

秋田犬は禁止犬種に含まれており、飼育・繁殖・輸入のいずれもできません。日本原産で人気の犬種ですが、マレーシアでは飼えない点に注意が必要です。一方、柴犬は禁止・制限リストには含まれていません。ただし暑さに弱い犬種なので、飼う場合はエアコン管理など暑さ対策をしっかり行ってください。

Q2. 制限犬種は、どうすれば飼えますか?

制限犬種(ロットワイラー、ドーベルマン、ジャーマン・シェパードなど)は、自分のペットや番犬として飼う場合に限り、DVS長官または州DVSへ事前に書面で申請し、承認を得る必要があります。血統証明書の提示や、転売・商業目的でないことも条件です。輸入の場合はMAQISの許可も併せて必要になります。

Q3. ミックス犬なら禁止犬種でも飼えますか?

いいえ。禁止の対象には「見た目や血統が似ている犬」も含まれます。ピットブルの血が一部入ったミックスでも、外見が該当すれば没収の対象になり得ます。シェルターや個人から迎えるときは、「禁止犬種に該当しないか」を必ず確認してください。見た目に不安があるなら、迎える前に専門家へ相談を。

Q4. 禁止犬種を飼っているとどうなりますか?

無登録の禁止犬種が見つかると、罰金や没収の対象になります。地方議会と獣医局は定期的に取り締まりを行っています。また、禁止・制限犬種はペット保険にも加入できないため、医療費への備えも難しくなります。家族同然の子を守るためにも、迎える前のリスト確認が欠かせません。

Q5. リストは今後変わることがありますか?

はい。全国のDVSリストに加え、地方議会が独自に犬種を追加することがあります。実際に、事故をきっかけに住宅地での飼育禁止犬種を追加する動きも報じられています。犬を迎える前や輸入の前には、必ずDVSと住んでいる地域の議会の最新情報を確認してください。


愛犬の連れ込み・犬種の確認も、日本語で相談を

「日本で飼っているこの子、マレーシアに連れて行ける?」「制限犬種だけど、どんな手続きが必要?」── 犬種にまつわる不安は、在住者・これから移住する方にとって尽きないものですよね。Paws Malaysia(パウズマレーシア)は、日本⇄マレーシア間のペット輸出入手続きの代行を本業に、Petaling Jaya を拠点に活動しています。犬種の確認から輸入許可の取得、必要書類の準備まで日本語でサポートしているので、複雑な手続きもひとりで抱えず、まずは気軽にご相談ください。

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