最終更新日:2026年7月14日
マレーシアのペットライセンス完全ガイド|犬の登録・料金・禁止犬種
マレーシアでペットと暮らし始めると、意外と早い段階で出てくるのが「うちの子、登録っているの?」という疑問。日本の「犬の登録(鑑札)」に近い制度が、マレーシアにもあります。ただし、届け出る先も料金も、住んでいる自治体によってバラバラ。ここが少しややこしいところです。
この記事では、Paws Malaysia(パウズマレーシア)編集部が、犬のライセンスの基本から、自治体別の料金、必要書類とオンライン申請、飼える頭数、禁止・制限犬種、そして猫の扱いまで、在住者の目線でやさしく整理します。まずは、登録がなぜ大切かを短い動画から。
1. マレーシアでペットに「ライセンス」は必要?
マレーシアでは、犬を飼うなら住所地の自治体にライセンスを登録するのが基本ルールです。これは日本の犬の登録制度に似ていて、目的は狂犬病の管理と、迷子や事故のときの身元確認。登録しておくと、万一のときに「この子には飼い主がいる」とすぐ分かります。
一方で、猫は多くの自治体でライセンスが不要です(一部で任意のマイクロチップ登録が始まっています)。うさぎや小鳥などのエキゾチックペットも、自治体のライセンス制度の対象外が一般的。ただし種類によっては別の許可(PERHILITANなど)が絡むこともあるので、犬以外は「自治体ライセンスは基本不要、でも種類ごとの規制は別途確認」と覚えておくと安心です。
2. どの自治体に登録する?
マレーシアの犬ライセンスは、国ではなく各自治体(市議会・町議会)が個別に運用しています。だから、まず押さえるべきは「自分の住まいがどの自治体の管轄か」。同じKL都市圏でも、通りひとつで管轄が変わることがあります。
代表的なのは、クアラルンプールのDBKL、ペタリンジャヤのMBPJ、シャアラムのMBSA、アンパンジャヤのMPAJ、スバンジャヤのMBSJ、ジョホールバルのMBJB、ペナンのMBPP/MBSPなど。KLでの暮らし全般はKLでペットと暮らす完全ガイド、ジョホール方面はジョホールバルでペットと暮らすガイドもあわせてどうぞ。
3. ライセンス料はいくら?(自治体別)
気になるお値段ですが、ここも自治体によってかなり幅があります。目安として、クアラルンプールのDBKLは2024年4月1日から1頭あたり年RM60に引き上げられました(それ以前はもっと安価でした)。アンパンジャヤのMPAJは1頭年RM15。ほかの自治体はRM5〜10程度のところも多く見られます。いずれも1頭ごとの年額で、毎年の更新が必要です。
| 自治体 | エリア | 料金(1頭・年) |
|---|---|---|
| DBKL | クアラルンプール | RM60(2024年4月〜) |
| MPAJ | アンパンジャヤ | RM15 |
| MBPJ | ペタリンジャヤ | RM5〜10程度(要確認) |
| MBSA | シャアラム | RM5〜10程度(要確認) |
| MBJB | ジョホールバル | RM10程度(要確認) |
出典:The Star「Be good pet owners」(2024/4/22)、MPAJ 公式ほか。金額は改定されることがあります。各自治体サイトで最新をご確認ください(2026年7月確認)。
4. 必要書類と申請の流れ
申請でいちばん大切なのが、登録獣医師またはDVS(獣医サービス局)による狂犬病ワクチンの接種証明です。これがないと受け付けてもらえない自治体がほとんど。あわせて、身分証(マレーシア人はIC、外国人はパスポート)のコピー、申請者本人と犬の写真を用意します。自治体によっては近隣の同意書を求められることもあります。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 狂犬病ワクチン証明 | 登録獣医師またはDVSが発行した接種証明 |
| 身分証コピー | IC(表裏)またはパスポート |
| 写真 | 申請者の証明写真、犬の全身写真 |
| その他 | 近隣同意書など(自治体により異なる) |
出典:MPAJ Dog Licence Applications、DBKL e-DOG。必要書類は自治体で異なります。
申請方法は、以前は窓口が中心でしたが、近年はオンライン化が進んでいます。DBKLの「e-DOG」をはじめ、多くの自治体が電子申請ポータルを用意。承認されるとライセンスタグ(番号入りの札)が交付され、これが登録済みの証になります。身元確認をより確実にしたい方は、マイクロチップ・GPSトラッカー完全ガイドもあわせて読むと安心です。
5. 何頭まで飼える?(戸建てと高層住宅)
マレーシアの犬ライセンスには、1軒あたりに飼える頭数の上限が設けられていることがあります。たとえばアンパンジャヤのMPAJでは、敷地面積1000㎡未満で1〜2頭、1000㎡以上で4頭までと、住まいの広さで区切られています。自治体ごとに基準は違うので、多頭飼いを考えている場合は事前確認が欠かせません。
そして在住日本人に多いのが、コンドミニアム暮らし。高層住宅では、自治体ルールに加えて管理組合(マネジメント)の規約が重なります。「小型犬1頭のみ」「大型犬は不可」といった独自ルールが一般的で、実際にはこちらが最終的な壁になることも。入居前に、自治体と管理規約の両方を必ずチェックしましょう。コンドでの近隣配慮はKLでペットと暮らす完全ガイドでも触れています。
6. 禁止犬種・制限犬種に注意
ライセンスと並んで必ず知っておきたいのが、犬種の規制です。マレーシアは、危険とされる犬種の輸入・飼育を厳しく制限しています。まず「禁止犬種」は、原則として輸入も飼育もできません。日本で人気の秋田犬や土佐犬も、この禁止リストに含まれる点は要注意です。
次に「制限犬種」。こちらは特別な許可と条件を満たせば飼えますが、ハードルは高めです。共通の条件として、外出時は必ず口輪とリードを着用し、ISOマイクロチップ、血統証明、敷地の安全な囲い込みなどが求められます。
| 区分 | 主な犬種 |
|---|---|
| 禁止犬種 (輸入・飼育不可) | ピットブルテリア、秋田犬、土佐犬、ナポリタンマスティフ、ドゴ・アルヘンティーノ、フィラ・ブラジレイロ、アメリカンブルドッグ |
| 制限犬種 (条件付き許可) | ロットワイラー、ドーベルマン、ジャーマンシェパード(アルサシアン等)、ブルマスティフ、ブルテリア、ペロ・デ・プレサ・カナリオ |
出典:Petraveller「Banned and restricted dog breeds in Malaysia」(DVSの区分に基づく)。制限犬種は外出時の口輪・リード等が条件。
7. 更新・罰則と気をつけたいこと
ライセンスは1年ごとの更新制。狂犬病ワクチンの再接種とあわせて、毎年忘れずに手続きしましょう。オンラインポータルなら更新も比較的スムーズです。うっかり期限を過ぎると、自治体によっては追徴や過料の対象になることがあります。
とくに重いのが犬種規制違反です。禁止犬種を飼っていた場合、罰金(RM200程度の例)に加えて、犬の没収という事態もあり得ます。制限犬種で口輪・リードのルールを守らないケースも取り締まりの対象。ルールは飼い主とご近所、そして犬自身を守るためのもの、と受け止めておくと動きやすくなります。
8. 猫やその他のペットは?
犬以外のペットはどうでしょう。まず猫は、ほとんどの自治体でライセンスが不要です。とはいえ迷子対策として、任意のマイクロチップ登録を推奨・導入する動きが少しずつ広がっています。義務ではなくても、身元確認の手段として入れておくと安心です。
小鳥やうさぎ、ハムスターといった小動物も、自治体の犬ライセンス制度の対象外が一般的。ただし、これは「何を飼ってもいい」という意味ではありません。とくに鳥は、種類によって野生生物局(PERHILITAN)の許可が必要になる場合があります。犬以外は「自治体ライセンスは基本不要、でも生き物ごとの規制は別」と押さえておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 猫にもライセンスは必要ですか?
多くの自治体では、猫のライセンスは不要です。ただし迷子対策として、任意のマイクロチップ登録を導入する自治体も出てきています。義務ではなくても、身元確認の手段として登録しておくと安心です。
Q2. 犬のライセンス料はいくらですか?
自治体によって異なります。DBKL(KL)は2024年4月から1頭年RM60、MPAJ(アンパン)は1頭RM15。ほかの自治体はRM5〜10程度のところも多いです。1頭ごとの年額で、毎年更新します。正確な額は各自治体の公式サイトでご確認ください。
Q3. どこで申請しますか?オンラインでできますか?
住所地を管轄する自治体に申請します。近年はオンライン化が進み、DBKLの「e-DOG」など電子ポータルで申請・更新ができる自治体が増えています。狂犬病ワクチン証明、身分証コピー、写真などを事前にそろえておくとスムーズです。
Q4. 禁止犬種を飼っているとどうなりますか?
ピットブルや秋田犬、土佐犬などの禁止犬種は、原則として輸入も飼育もできません。飼育が発覚した場合、罰金(RM200程度の例)に加えて犬の没収というリスクもあります。制限犬種は条件付きで可能ですが、口輪・リードなどの遵守が前提です。
Q5. コンドミニアムでも登録は必要ですか?
はい。住まいが戸建てでもコンドでも、犬を飼うなら自治体への登録が必要です。加えてコンドでは管理組合の規約が重なり、「小型犬1頭のみ」など独自ルールがあることも。入居前に自治体と管理規約の両方を確認しましょう。
登録や犬種のルールで迷ったら、日本語で相談を
自治体ごとに違うライセンス手続きや、犬種の規制は、マレー語の書類も多くて戸惑いがちですよね。そんなときは、日本人スタッフが日本語で対応してくれる Paws Malaysia(パウズマレーシア) という選択肢もあります。本業は日本⇄マレーシアのペット輸出入代行で、Petaling Jaya を拠点に活動。提携先のトリミングやペットホテル、送迎の手配も日本語でサポートしてくれます。困ったときの相談先として、知っておくと心強いです。
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